皆さんは「履きおろしの儀式」や「プレメンテ」という言葉を聞いたことはありますか?
プレメンテ(プレメンテナンス)=履き下ろす前のメンテナンスのことを指します。
昨日届いたスコッチグレインの直営オンラインショップモデル「NL4130 」クォーターブローグをプレメンテしていきます。
この記事を読んでほしい人
- 革靴初心者
- これから革靴を趣味にしようと考えている人
- スコッチグレインの革靴を安く購入したい人
- 履きおろし前のメンテナンスについて知らない人
- これから革靴を購入予定の人
プレメンテナンスとは?
はい。冒頭にも書きましたが「プレメンテナンス」=履きおろし前のメンテナンスのことを言います。
プレメンテナンスは必要??
- 履き下ろす前のメンテナンスなんて必要なの?
- 新品を買ったんだから、メンテナンスなんていらないじゃない?
おっしゃりたいことは重々わかります。
しかしですね、例えば、新車を購入しても、引き渡し前の整備は行うじゃないですか。
自分も運動する前に、準備運動は行いますよね。
それと同じだと私は考えています。
やらなくても、当然履けます。
が、良い状態で革靴を履き続けるためには必要なメンテナンスだと思っています。
運転前の整備や準備運動をしないでいきなり運転したり、運動したりすると故障したり、状態が悪化しますよね。
革靴のプレメンテナンス
革靴は、鞣した革を木型(ラスト)を基に靴の形に制作していきます。
その後商品となった革靴は、店舗に並べられて、いろいろな人が履いたり、手にとったりします。
今回私はスコッチグレイン直営オンラインショップからNL4310 を購入したので、
一般のお客さんがためし履きをしたり、手にとって触ったりなどはされていませんが、
どのような環境で保管されていたのか、誰が手にとったのか、
製造からどの程度の期間が経過しているのかは全く不明です。
つまり、革が汚れていたり、乾燥していたり、栄養が不足している可能性があるということです。
プレメンテナンスで行うこと
上記に書いたとおり、店舗で購入したものは知らないお客さんの手垢や油、
汚れ、長期保管によるほこりや乾燥などの影響を受けている可能性があります。
プレメンテナンスといっても普段の革靴の手入れとほぼ同じです。
異なるのは使用するクリームです。
今回使用するクリームはこちら↓↓↓
M.MOWBRAY(M.モゥブレイ)のデリケートクリームを使用します。
M.モゥブレイのデリケートクリーム
多くのレザー用クリームの成分は、
- 保湿成分:水分・油分
- 艶出し成分:ロウ分
- 2つの成分を混ぜ合わせる有機溶剤
この3つで構成されています。
「水分・油分」が多ければ柔らかいクリーム、
「ロウ分」が多ければ硬めのクリームです。
M.モゥブレイのデリケートクリームは保湿成分の特に水分が多く含まれているため、
非常に柔らかいクリームです。
プルプルのゼリー状で、革靴以外の革製品メンテナンスに広く使用することができます。
プレメンテナンスの手順
プレメンテナンスの手順は以下の通りです。
- ブラッシング
- 汚れ落とし
- クリーム塗布
- ブラッシング
- 拭き上げ
ブラッシング:馬毛
はい。メンテナンスの基本、馬毛ブラシでブラッシングです。
馬毛ブラシでのブラシイングには汚れやホコリを落とす目的があります。
ホコリは水分を吸収するため、革の天敵です。
アッパーとコバの間にホコリが溜まりやすいので、しっかりとブラッシングを行います。
汚れ落とし
新品ですが、汚れ落としを使って行きます。
店舗にあった商品では、お客さんや店員さんの手の脂がついている場合がありますし、
そもそも出荷前にクリームやワックスが薄く塗られています。
これらのクリームはいつ塗られたものか確認する術がないので、
プレメンテナンスで一度きれいに落とす必要があります。
少しクリームがついていましたね。うっすら黒くなっています。
クリーム塗布
はい。先程書いたデリケートクリームを塗布していきます。
コバの間やブローグ、キャップトゥ部分にも塗っていくため、ペネトレィトブラシがあると便利です。
ブラッシング:豚毛
豚毛ブラシでクリームを浸透させていきます。
しっかりとブラッシングしましょう。
拭き上げ
仕上げに拭き上げをします。
完成
いかがでしたでしょうか。
これで履きおろし前のプレメンテナンスが完了です。
履きおろしが楽しみですね。
余談:新品靴の楽しみ方
はい。完全に個人的な意見ですが、新しい革靴を購入してからの私の決まりごとです。
皺入れはしない
よく色々な雑誌や記事で靴下を重ね履きして、アッパーのシワが入る部分にペンを押し付けて2〜3回屈伸運動するみたいなことが紹介されているものがあります。
そうすると、左右対称にきれいな皺が入ると。。。
気持ちはわかりますが、個人的にはやりません。
自然に入る皺のほうが素敵だと思いますし、それも含めて革靴だと思います。
鏡面磨きはしない
どちらかといえば、鏡面磨きが好きな方ですが、
購入したての靴はプレメンテでデリケートクリームを塗った状態でしばらく履きます。
そして革の状態をよく見て、表情を楽しみます。
だいたい次の手入れ時期になってから、まだ楽しめるか、鏡面磨きをするかを決める感じです。
完全に余談でしたが、大切に履いていきたいと思います。
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